美の伝承
10月1日(日)出光美術館(東京)で開催された宗達・光琳・抱一の風神・雷神図屏風の展覧会を鑑賞しました。三人の画いた風神・雷神図屏風が一堂に会するのは昭和15年(京都)以来、66年ぶりです。
日本全国から大変な数の来館者で、入場制限をしていました。長蛇の列、並び待つこと1時間やっと入館できました。 老若男女と云う言葉の通り、杖を片手の高齢の方からお父さんの肩車で観るお子さんまで、感嘆したり、感想を述べ合ったり楽しくご覧になっていました。
宗達の風神・雷神図屏は、「わぁ!参りました。」と声が出る位に、パワフルです。観る者の心を動かずにはおかない何かが在ります。この何かは言葉に替える事が出来ない、感じるしかないものです。
光琳の風神・雷神図屏風は、宗達作品に対する敬意と、私はこう描くと云う自信に満ち溢れています。
抱一の風神・雷神図屏風は、光琳作品にこよなく憧れ、学習させて戴いたと云う謙虚な秀作に想いました。
芸術の継承は感動し、習い、制作する事から始まります。事の始りは感動です。
森陶岳は古備前に接した時400年、500年を経ても少しも衰えないエネルギーに感動しました。
それに近づきたい、自分でも生命力あるやきものを創りたいと精進してきました。
下に掲示しましたのは16世紀末桃山時代の丸皿と20世紀中期昭和時代の森陶岳作丸皿です。
先人の仕事(Works)に対する敬意と、弛まぬ技の研鑽、時を経て結果としてそれが伝統と云う灯火になると考えます。
古備前 丸皿
森陶岳作 丸皿